投資の抱えるリスクと分散投資の方法の解説

銀行にムダなお金を払わない
投資一般論
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お金を預け、利子を受け取り、資産を殖やす。
これは銀行の重要な活用方法です。

昔は銀行への預金は極めて優秀で、「殖やす」手段の中心でした。
例えばバブル崩壊直前、定期預金の金利は6%を超えていました。
このころはただ銀行に預けるだけで年6%も利息を受け取れたわけです。


昔はローリスク・ハイリターンだった!

1・昔は金利がよかった。
 バブルの頃は普通預金で2.08%、定期預金で最高6.33%もあり、
 ただ単に預けているだけで大きなリターンを得られました。

 (参考:日本銀行統計データ
 しかし今の普通預金の金利は0.1%、定期預金で最高0.25%(ネット系なら0.7%〜1%)という有様です。


2・昔は銀行が安全だった。

 昔は護送船団方式により、銀行だけはつぶさない、という政策が取られていました。
 だから銀行の破綻の可能性を、気にする必要がありませんでした。
 しかし金融の国際化と、バブル崩壊に伴う不良債権の増加により、
 平成7年の兵庫銀行を皮切りに、16の銀行が破綻しています。
 地方の信用金庫等を加えればもっと多くの金融機関が破綻しています。


3・昔は全額保護された。

 もともと護送船団方式によって安全だった上に、銀行が破綻した場合、
 普通預金だろうが定期預金だろうが全額保護されるという二重の保険がありました。
 ところが平成14年4月からは定期預金等が、そして平成17年4月からは決済用預金以外も、
 1000万円とその利息部分しか保護されなくなってしまいました。
 (参照:預金保険機構



以上のように、昔は銀行に預けているだけで確実に大きなリターンが得られたので、
特に気にすることなく安心して簡単に運用できたわけです。
ですが今は状況が変わってしまったようです。




自分で殖やすことを考えなければならなくなった
今は銀行が破綻することがあり、預金は全額保護されず、利回りもひどい状況です。
しかも終身雇用が崩れ、退職金も減額され、年金も不安。
だから自分で老後に備える必要があります。

また老後のためだけでなく、
住宅購入、子供の教育資金等のためにも効率よく運用することはやはり重要です。

一生懸命働いて貯めた資産を「安全に、かつ確実に殖やす」ということは、
我々にとって大きな課題です。
しかし今までみてきたように、簡単にそれを達成するのは難しくなってしまいました。

だから殖やすことを考えるのであれば、資産の運用方法、
すなわちどの金融商品を選び、どのくらいの金額とうにゅうするのか、
を一生懸命考えなければなりません。



安全に運用する・・・リスクについて知る
安全に運用し、かつ殖やす。
そのためにはまずは金融商品が抱えるリスク(危機)を知る必要があります。
というのは、金融商品はリターン(利益)が増えるほど、リスクも増加するからです。
積極的に殖やそう、と思うのであれば、それに伴うリスクともつき合って行かねばなりません。

そこでまずは金融商品についてくるリスクについて説明します。
リスクの名称 リスクの内容
デフォルト(倒産・信用)リスク  取引金融機関等が倒産した際に被る影響です。一例として預け入れた預金の一部が支払われないことです。
価格変動リスク 価格が下落し、損失が発生することです。具体的には株価の下落や外貨建て預金等の為替変動をさします。
金利変動リスク 債権等の価格変動リスクの原因となるものです。たとえば3年前に年利1%の債権Aを買ったとします。その後金利10%になったとします。そうなると金利1%の債権Aを買う人がいなくなりますので、価格が暴落します。また期日まで保有しても年利1%しかつかないためかなり損をしたといえます。
流動性リスク 急に現金が必要になったときに、換金できるのか、ということです。また換金する際の条件によっては表面上の収益に大きく影響を出すことがあります。例えば定期預金などは途中で解約した場合、利率は通常よりも不利な利率が適用されることになります。
インフレ・リスク 物価上昇に伴い、お金の実質的な価値が下がることです。たとえ6%の金利で預けていたとしても、物価上昇率が10%ならば、お金の実質的な価値は下がっているといえます。長期的にお金を運用する際にとくに考える必要があります。



リスクを減らすために
金融商品には以上のリスクのうちのどれか(または全部)を抱えています。
たとえば普通預金であれば、インフレ・リスクに対応できない可能性があり、
株式であれば価格変動リスクを、債権であれば金利リスクを抱えています。

ではリスクに備えるためにはどうすればいいのでしょうか?
リスクに備えるためには、全資産をあるひとつのものに投資するのではなく、
「さまざまなもの」に分けて投資する、すなわち分散投資することが重要です。


ここでいう「さまざまなもの」とは、以下の2つをさします。
1・さまざまな金融機関:1つが破綻しても影響は限定的になります。
 例えば複数の銀行を活用し、ひとつの銀行に預ける額を1000万円までにします。
 さらには証券会社なども利用します。
 当然もっとも条件のいい銀行等を選ぶことでより効率的な運用を目指します。

2・さまざまな商品=価格変動、金利変動、インフレ等が起こっても影響は軽減できます。
 たとえば全資産をA社の株式に投資した場合、そのA社が倒産したらあなたは全資産を失うことになりますが、
 全資産の5%しかA社の株に投資していない場合、最悪でも資産の5%を失うだけですみます。

 金融商品は「流動性資産」「確実性資産」「利殖性資産」の3つに分けることが出来ます。
 そしてあなたの資産を、この3つにバランスよく振り分けます。

名称 内容 主な金融商品
流動性資産 換金性を重視する資産の事を指します。日常の生活費として活用します。 普通預金、MRF
確実性資産 安全性に優れていて、かつそれなりの収益性も示してくれる資産です。支出額の決まっているもので、支出時期の比較的近いもの、又は老後資金などこれだけは失ってはいけないという金額分の運用に使います。 定期預金、国債、MMF、
公社債投資信託
利殖性資産 元本割れ、価格下落というリスクはあるものの、高収益を見込める資産です。多くの場合余剰資金をこれで運用します 株、株式投資信託、外貨商品

 流動性資産については、通常生活費の2〜3ヶ月あればよいとされています。
 それ以上普通預金口座に現金を入れておくことは、たいした収益もないので、もったいないといえるでしょう。

 流動性資産に振り分けたもの意外は、確実性資産と利殖性資産に分けることになりますが、
 そのバランスは慎重にすべきです。


 例えば年金と預貯金の取り崩しで暮らしている高齢者が、全資産を株に投資するのは危険すぎます。
 もしもその株が大暴落したら暮らしていけません。
 この人は利殖性資産は多くても10〜20%程度にし、確実性資産中心にすべきです。

 逆に若い人は、多少リスクをとっても、仮に失敗してもまだまだ挽回のチャンスがありますので、
 確実性資産:利殖性資産が3:7くらいでもいいかもしれません。
 積極的に利殖性資産に投資し、収益を上げることを選択すべきです。

 「積極的に殖やしたい、けど損はしたくない」という贅沢な要望の中で、
 あなたいったいどれだけの損まで許容できるか、によりこの割合は変わってきます。
 じっくり考えて決めてください。



具体的に何を使うのか?
選ぶべき金融商品
金融商品はさまざまなものがあり、また多くの金融機関があります。
この中からどれを選べばいいのでしょうか?

個人的に、普通の人(=金融の素人)が手を出していいのは
 流動性資産:普通預金 MRF
 確実性資産:定期預金 公社債投資信託 国債
 利殖性資産:株式投資信託 株式(長期保有) 外貨(外貨証拠金取引。投資方法による)

までだと思っています。(それに個人年金・養老保険なども含めて運用する)
投資信託、外貨、株は確かに損失を被る可能性がありますが、
長期間投資することを前提にすれば収益を生み出す可能性は高くなります。


それ以外のもの、例えば
・商品先物取引 ・株式信用取引 ・ワラント ・株式デイトレード
等には素人は手を出すべきではないでしょう。
これらは確かにうまくいけば大きなリターンを期待できます。
しかし失敗すれば非常に大きな損失を出してしまいます。
また個人では「勝つ」ための情報収集までは時間的に難しく、
普通の企業等で働いている人には敷居が高いと言えます。

よって投資に余り詳しくない人ならば、上で取り上げたものでの運用をオススメします。
(具体的な投資方法は個別に説明します)


選ぶべき金融機関
金融機関を選ぶにあたって重要なのは「コスト(入出金手数料、販売手数料等)」です。
これから株、投資信託を買っていく場合、特に重要です。
これらの商品は大きく値が上がることもあれば、下がることもあります。
しかしコストはどんな場合でも、必ずかかります。
例えばある証券会社は株の購入価格の1.365%の手数料を取ります。
ところがある証券会社ではある条件かではこれが無料になります。
金融機関選びを間違っただけで、いきなり1.365%のハンデを背負うことになるわけです。
そしてこの1.365%はずっと付いてまわります。ですのでコストには注意してください。
以下に具体的にどの金融機関を選ぶべきか、あげていきます。

名称 注目点 選ぶべき金融機関
流動性資産 自宅からの近さ(日常生活口座としても使うので)、振込手数料の安さ(投資用口座との連携に)、普通預金金利。 イーバンク新生銀行
近所の都市銀行、地方銀行
確実性資産 定期預金の金利、各種投資信託の手数料、債権の管理手数料とこれらの商品の取り扱い数。 イーバンク新生銀行
マネックス証券
利殖性資産 各種商品の手数料、取扱商品の内容、数、各種利便性。 マネックス証券
イー・トレード証券
外為どっとコム

具体的な投資の方法についてはこちら
→普通預金定期預金に進む
→債権(個人向け国債)に進む
→投資信託に進む
→株(証券仲介)に進む
→外貨預金に進む
→預金保健制度についてはこちら


投資の目標額の設定方法の解説はこちら。


参考文献:内藤忍の資産設計塾―あなたの人生目標をかなえる新・資産三分法
       「ライフプラン」があなたの資産を殖やす―お金で成功するための55の秘訣

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